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友を偲ぶバラ

先日、大切な友人が天国へ召された。
40歳の若さで、中学生と小学生の息子さんを
残しての旅立ちは、さぞ、無念であったろうと思う。

彼女が元気だったころ、わが家の庭をいつもほめてくれた。
そして、いつかバラの咲く日を楽しみにしていてくれた。

学校の行事の度に、いつも白い服を好んで着ていた彼女。
それは、色白の彼女にとても似合っていた。
人にはいつも穏やかに摂し、責任感が人一倍強かった人。

彼女が亡くなった日の朝、この花が庭の片隅で
たった一輪だけ、ひっそりと咲いていた。
見た目は透き通るように、繊細な花びらだけど、
実際は、一枚一枚しっかりとした花びらを持つこの花は、
まるで彼女のようだ。

「マダム・アルディ」

わたしはこの花を「マダム・ノリコ」と呼ぶことにした。

満開になったら摘み取って、小さなブーケだけど
彼女の霊前に捧げよう。

そして、また、わたしの心はバラに救われた。

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